1日に摂るべきカロリーってどれくらいなんだろう?
男女や年齢、運動量によって目安があります!
ダイエットや筋トレに深く関係するのが食事から得られるエネルギー量です。健康的な生活を送るためにも、適切に食事を管理することはすべての人にとって役立つことです。
そこで今回の記事では、健康に欠かせない食事のカロリーに着目し、1日に必要なカロリーについて、性別や年齢、運動量などに応じた目安や計算方法を解説していきます。
全ての人にとって役立つ知識なので、丁寧に説明していきます!
1日に必要なカロリー早見表!年齢ごとの推定エネルギー必要量
まずは年齢ごとの推定エネルギー必要量について解説していきます。
1日に必要なカロリーは早見表で確認できます!
男性
男性の摂取カロリー早見表はこちらのとおりです。
身体活動レベル 1 | Ⅰ低い | Ⅱ 普通 | Ⅲ 高い |
---|---|---|---|
0~5(月) | – | 550 | – |
6~8(月) | – | 650 | – |
9〜11(月) | – | 700 | – |
1~2(歳) | – | 950 | – |
3~5(歳) | – | 1,300 | – |
6〜7(歳) | 1,350 | 1,550 | 1,250 |
8〜9(歳) | 1,600 | 1,850 | 2,100 |
10~11(歳) | 1,950 | 2,250 | 2,500 |
12~14(歳) | 2,300 | 2,600 | 2,900 |
15~17(歳) | 2,500 | 2,800 | 3,150 |
18〜29(歳) | 2,300 | 2,650 | 3,050 |
30〜49(歳) | 2,300 | 2,700 | 3,050 |
50〜64(歳) | 2,200 | 2,600 | 2,950 |
65〜74(歳) | 2,050 | 2,400 | 2,750 |
75以上(歳) | 1,800 | 2,100 | – |
3つの身体活動レベルは以下のように定義されています。
- レベルⅢ は自立している者
- レベルⅡは自宅にいてほとんど外出しない者に相当する
- レベルⅠは高齢者 施設で自立に近い状態で過ごしている者にも適用できる値である
一般的にはレベルⅢを目安にし、在宅勤務などでほとんど家から出ていないという方はレベルⅡを参考にするのがおすすめです。
早見表を見ると、活動量が多くエネルギーの消費量が多い10代後半から20代が、摂取カロリーも高い傾向にあります。
15歳~17歳が摂取カロリー量のピークのようですね。
早見表の活用に当たっては、食事摂取状況のアセスメント、体重及びBMIの把握を行い、エネルギーの過不足は、体重の変化又はBMIを用いて評価することとされています。
身体活動レベルⅠの場合、少ないエネルギー消費量に見合った少ないエネルギー摂取量を維持することになります。
そのため健康の保持・増進の観点からは、身体活動量を増加させる必要があります。
女性
続いて女性のエネルギー摂取カロリー早見表です。
身体活動レベル 1 | Ⅰ低い | Ⅱ 普通 | Ⅲ 高い |
---|---|---|---|
0~5(月) | – | 500 | – |
6~8(月) | – | 600 | – |
9〜11(月) | – | 650 | – |
1~2(歳) | – | 900 | – |
3~5(歳) | – | 1,250 | – |
6〜7(歳) | 1,450 | 1,650 | |
8〜9(歳) | 1,500 | 1,700 | 1,900 |
10~11(歳) | 1,850 | 2,100 | 2,350 |
12~14(歳) | 2,150 | 2,400 | 2,700 |
15~17(歳) | 2,050 | 2,300 | 2,550 |
18〜29(歳) | 1,700 | 2,000 | 2,300 |
30〜49(歳) | 1,750 | 2,050 | 2,350 |
50〜64(歳) | 1,650 | 1,950 | 2,250 |
65〜74(歳) | 1,550 | 1,850 | 2,100 |
75以上(歳) | 1,400 | 1,650 | – |
身体活動レベルの定義は男性と同様で、一般的にはⅢ、在宅率が高い人はⅡを参考にしてください。生物学的に男性に比べてエネルギー消費量が少ない女性は、1日に必要とされるエネルギーも少ないです。
年齢ごとに確認すると、10代前半から30代のエネルギー必要量が高く、特に12歳~14歳頃に摂取カロリーのピークを迎えます。
普段の運動量と照らし合わせて、1日に必要なカロリーの目安を知っておきましょう。
現在の体格で1日に消費するカロリーの計算方法について
年齢以外にも1日の摂取カロリーの目安を左右する要素はあるのでしょうか?
ご自身の体格や活動量などによっても、必要なエネルギー量は異なってきます。
現在の体格や活動量から1日に消費するカロリーを計算する方法を解説します。
18歳以上の成人が1日に必要とするカロリーを「基礎代謝量」×「身体活動レベル」という式で算出する方法を採っています。
ひとつずつ解説していきますね!
基礎代謝量の計算方法について
まずは基礎代謝量の計算方法です。基礎代謝とは人が活きていくうえで最低限必要なエネルギーのことです。
例えば呼吸や体温維持、内蔵の働きなどに使われるエネルギーですね 。
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢-0.4235)×1,000÷4.186
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢-0.9708)×1,000÷4.186
基礎代謝量は体重と身長、年齢によって計算されます。
体重が大きく身長が高い人ほど基礎代謝量は多くなり、反対に年齢が上がるほど基礎代謝量は少なくなる傾向にあります。
計算式にも表れていますね。
身体活動レベルの計算方法について
続いて、運動量を表す身体活動レベルの計算方法です。
こちらは年齢によって値が決められています。
年齢 | Ⅰ低い | Ⅱ普通 | Ⅲ高い |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
30〜49歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
50〜69歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
70歳以上 | 1.45 | 1.70 | 2.00 |
それぞれのレベルの定義は以下のとおりです。
レベル | 定義 |
---|---|
レベルⅠ (低い) | 生活の大部分を座って過ごし、あまり体を動かすことがない場合 |
レベルⅡ (普通) | 座っていることが多いが、職場内での移動や立っての作業、通勤・買い物・家事・軽いスポーツなどのいずれかを行う場合 |
レベルⅢ (高い) | 移動や立っての作業が多い仕事に従事している、または頻繁に運動を行う習慣がある場合 |
例えば普段からトレーニングをしていたり、外回りの仕事が多い営業職の方などはレベルⅢの数値を確認してください。
事務職でデスクワークが中心だけど、家事や通勤などで立ち歩く時間がある程度ある、という方はレベルⅡが参考になります。
普段の生活を振り返ってみて、当てはまる数値を選んでみましょう。
「基礎代謝量」×「身体活動レベル」で1日に必要なカロリーを算出
このように計算した基礎代謝量と身体活動レベルをかけあわせると1日に必要なカロリーを算出できます。
具体例を挙げて計算してみましょう。
営業職で外回りが多く、毎日筋トレをしている26歳男性の場合を考えてみます。
平均的な身長172cm、体重66kgで計算するとこのようになります。
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢-0.4235)×1,000÷4.186
×「身体活動レベル」
(0.0481×66+0.0234×172-0.0138×26-0.4235)×1,000÷4.186 × 2.00 ≒ 3,066Kcal
一方昼間は座っている時間が長く、買い物や家事などの軽い運動が多い38歳の女性の場合はどうでしょうか。
こちらも平均的な身長158cm、体重54kgで計算してみます。
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢-0.9708)×1,000÷4.186
×「身体活動レベル」
(0.0481×54+0.0234×172-0.0138×158-0.9708)×1,000÷4.186 × 1.75≒ 2,454Kcal
これらの結果からも、人によって必要なカロリーは大きく異なることが分かります。少しでも正確に把握するためにも、一度上記の計算を試してみてください。
思っているよりも1日の消費カロリーが高い場合もありますよ。
健康的な体重を目指すためのカロリーは?
健康的に生活するためにはどれくらいエネルギーが必要なのでしょうか?
BMIという指標を使うと目安を計算できます。
自分の身長に対する標準体重は「身長(m)の二乗×22」で求められます。
身長(m)の二乗×22
標準体重とは「BMI」が22となる場合の体重のことで、最も病気になりにくいとされています。
健康を維持するには、太りすぎでも痩せすぎでもないことが大切なんですね。
この標準体重をもとに、必要なエネルギー量を計算してみましょう。
男性の平均的な身長172cmを例にして計算すると下記のようになります。
男性) 身長(m)の二乗×22
1.72×1.72×22=65.08kg
女性の平均的な身長158cmを例にして計算すると下記のようになります。
女性) 身長(m)の二乗×22
1.58×1.58×22=54.92kg
つまり、健康的な体重は、
男性は65.08kg、女性は54.92kgということです!
体重1kg当たりの推定必要カロリー
体重1kg当たりの必要カロリーは以下の表のとおり推定されます。
男性)身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 35.5kcal | 41.5kcal | 47.4kcal |
30〜49歳 | 33.7kcal | 39.3kcal | 44.9kcal |
50〜64歳 | 32.7kcal | 38.2kcal | 43.6kcal |
65〜74歳 | 31.3kcal | 36.7kcal | 42.1kcal |
75歳以上 | 30.1kcal | 35.5kcal | – |
女性)身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 33.2kcal | 38.7kcal | 44.2kcal |
30〜49歳 | 32.9kcal | 38.4kcal | 43.9kcal |
50〜64歳 | 31.1kcal | 36.2kcal | 41.4kcal |
65〜74歳 | 30.0kcal | 35.2kcal | 40.4kcal |
75歳以上 | 29.0kcal | 34.2kcal | – |
この数値は必要なエネルギー量を計算するものなので、一般的な摂取カロリーよりも少ない値が出る傾向にあります。
自分の体重を使って計算してみましょう!
カロリーを計算する上で重要なPFCバランスとは?
実際に食事から得られるエネルギー量はどのように計算するのでしょうか?
PFCバランスという考え方が参考になりますよ。
PFCとは人体に必要不可欠な栄養素のうち、たんぱく質・脂質・炭水化物の英語名から頭文字を取ったものです。
それぞれの栄養素がもつエネルギー量は、表のとおりです。
栄養素 | エネルギー量(1gあたりのカロリー) |
---|---|
P=たんぱく質 | 4kcal/g |
F=脂質 | 9kcal/g |
C=炭水化物 | 4kcal/g |
PFCバランスとはこの3つの栄養素の摂取バランスを考えることで、より健康的な食生活を目指すための指標です。同じ摂取カロリーでも、栄養素のバランスによって食事の質は大きく変わってきます。
ダイエットや筋トレなどの目的に合わせてPFCバランスを調整することで、理想的な食事を摂ることが可能です。
詳しくは以下の記事で徹底的に解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、1日に必要なカロリーについて、性別や年齢、運動量などに応じた目安や計算方法を解説してきました。
減量、増量に関わらず健康的な体作りには適切な食事を摂ることが第一です。
自分に合わせた摂取カロリーを知ることで健康的な食事量がイメージできそうです!
みなさんもこの記事を参考に、食事のとり方を振り返ってみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。